「どのくらい曲がる?」を質問するゴルファーに、パットの名手なし
プロのトーナメントではほとんどの場合にキャディが帯同しますが、一般ゴルファーの場合はセルフプレーが主流になっています。
ハウスキャディやアルバイト&研修生など、ゴルフ場でキャディ経験をした人は少ないですが「カップいくつ曲がる?」を最初に質問してくるゴルファーに出会うと【グリーンが読めてないんだな】【パッティングに悩んでるな】などの感想を持つ人が多いはずです。
逆に、プロアマ問わずパターが上手い人ほど「曲がらないよね?」または「切れなさそうだから真っ直ぐ打ってみる」等、出来るだけ直線的にライン取りを選択する傾向があります。
トーナメントの解説などでもカップ際で曲がった時に「打ち切れなかった」と表現するのは、あくまでも(直線的に読んだ)ラインと強さのバランスが合わなかっただけと考えられているからです。逆に「もっと外側からラインを膨らませなとダメ」の解説は、あまり聞いたことはないと思います。
実際、パターの名手ほど同じラインでも【曲がりを消す】薄いラインでカップインすると言われています。
皆さんでも「入る気がする」時のイメージは、比較的に直線的にラインどりできた時ではないでしょうか?
【ラインを消す】パッティングの正体はある!?
「真っ直ぐ転がる」の前には…スリップ(スキッド)が存在する
パターには大体3度前後のロフトがあるのをご存知でしょうか?
これには僅かにグリーンに沈んでいるボールを、打ち出す角度が必要だからです。アプローチのピッチエンドランとまでは言いませんが、パッティングもインパクト後に少しだけ空中に打ち出される(キャリー)されるのです。
「スリップ(スキッド)」と呼ばれる現象が最適なほど、その後ボールは綺麗な順回転で転がることになります。
ゴルファー同士で「ボールが伸びる」や「切れそうで切れない」あるいは「しっかり打っているのに距離が合う」などの抽象的な表現には、必ず適正な「スリップ(スキッド)」を伴った綺麗な順回転のパッティングがあるのです。
【真っ直ぐ打つ】×【グリーンの傾斜】から始まる「読み」のイメージ作り
「どのくらい曲がるか?」の前に、まず真っ直ぐ打った場合の「想像」をしてみたり、グリーンがどこからどこに向かって傾斜しているのか?カップ周りなど、ボールが減速した時に傾斜の影響がどこから出るのか?を、【まず真っ直ぐ打った場合】から想像した方がタッチと方向のバランスは取りやすくなります。
グリーン上で平な場所は少ないですが、だからと言って曲がることばかりを考えてしまうと曲がり幅もカップインのイメージもどんどんなくなってしまうので注意が必要です。