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【試打&解説】ジオテック『QUELOT RE22 BLACK』ドライバー & MUSO『無双 HZM 藍』シャフト

軽量ヘッドには恩恵がある

ヘッドスピードがものすごく速い人には必要ないかもしれませんが、飛距離が出ない僕がギアの改善でもっと飛距離を伸ばすために「どうするべきか?」を長年色々やってきました。

シャフトの軽量化は、クラブとしての振り心地を壊さずにヘッドスピードを上げる一番ベーシックな方法だと感じました。事実この数十年で一番軽量化された部分ですし、クラブとしての進化・恩恵をプロアマ問わず享受しているゴルファーが多いと思います。

そんな中シャフトを軽くしていくにつれ、ドライバーに関して200gを超えるヘッド重量に振りづらさを感じるようになりました。当時はテーラーメイド「R580」に色々なシャフトを試していたのですが、ソール部分の「ウェイト外し」を行ったところ、思いのほか上手くいきました。

グリップの軽量化ももちろん試しましたが、僕個人に関して言うと30g台前半より軽くなっていくにつれ手元のコントロールが難しく感じるようになりました。

プロアマ問わず8万人以上のゴルファーにアドバイスを行ってきましたが、(あくまで経験的な統計ですが)基本的に「軽くなっている部分は速く動かしやすい」傾向がある事に気づきました。これは「あくまで持論」であって「理論ではない」ことをお断りしておきます。

しかし、軽量化自体にルールの制限はないはずなのに、ヘッド、シャフト、グリップとも「全てのパーツを最軽量化」された人気ドライバーが今の所ないのも事実。これは、軽いために速く動かしやすいメリットを「軽いためにコントロールがしづらい」デメリットが上回っているからだと僕は考えています。簡単に言うと、ゴルファーは「ヘッドと手元のコントロールをある程度しながら速く振りたい」と言う事だと思います。ドラコン選手がシャフトやヘッドを軽くして飛ばしている話は沢山ありますが、グリップの軽量化が飛ばしの中心になった話はあまり聞いた事がありません。

(少し話がズレたかもしれませんが)軽量シャフトが主流の現代において、ヘッド重量の最適化にもっと一般ゴルファーの皆さんに興味を持って欲しいと思っています。

ジオテックゴルフのフラッグシップブランド「QUELOT(クロト)」

ジオテックゴルフHPで連載されている「カラクチレポート」は2006年からスタート(現在も見る事ができます)。
なんとその第一回目が「QUELOT ROYAL EXCELLENCE 460」ドライバーでした。

現在、ジオテックゴルフのメインブランドの一つとしてフラッグシップになったのは間違いない事実。
当時から「軽量カスタムヘッド」として人気を続けてきた最新『QUELOT RE22 BLACK』ドライバーがどのような進化を遂げたのか?気にならないわけがありません。

『QUELOT RE22 BLACK』ドライバー

今回の試打は、コースラウンドで「いきなり打って」後日インドアゴルフレンジKz亀戸店
で各ロフトや装着シャフトをじっくり試打しました。
コースとレンジで感じた事をお伝えしてみたいと思います。

いきなりストレートドローが打てる

コースラウンドでは、当然練習や打ち直しは一切ありません。
素振りを数回してショットになります。

LT(9.5)MT(10.5)HT(11.5)それぞれ打ちましたが、共通していた事があります。

それは「いきなり打ってストレート系のボールが高い打ち出し角で打てる」事です。

MUSO『無双 HZM 藍』シャフトもフレックスR、SR、Sとバラバラでしたが基本的な弾道は「ロフトに対してしっかりと打ち出し角がある」事。元々ドローが持ち球ですが、余計なサイドスピンがほとんど入らず「キャリーで飛ばせる」のが大きな特長なのが『QUELOT RE22 BLACK』ドライバー。

やや弾き系の中〜高音寄りの打球音ですが、打感そのものは決して硬いわけではなく「ソリッドな食いつき」で軽快にショット出来ました。

サイドスピンが少ないキャリーで飛ばせる理由

インドアゴルフレンジKz亀戸店では、じっくりとコースで感じた事を確認する試打を行いました。

『QUELOT RE22 BLACK』ドライバーの重心設計は、軽量ヘッドにありがちな短重心距離・浅重心ではなく
かと言って大手メーカー高MOIヘッド設計とも違い「軽快な振り心地」を実感できました。

アドレス時には僅かにフックフェースにも見えますが、バックボリュームの頂点の位置がトゥ寄りになっているため全体のシルエットは今時の主流になっています。構えた時に「真っ直ぐ行きそう」と感じ、打ってもストレート系の弾道で高めのキャリーボールが簡単に打てるのが率直な試打後の感想です。

コースでの打ち出し角が低く飛距離の伸び代があるゴルファーへ

あくまで僕の経験則になってしまいますが、多くの一般ゴルファーの弾道は練習時に比べラウンド時の弾道の方が打ち出し角が低く飛距離キャリー不足の傾向があると感じています。

もちろん、「曲げたくない」「振れない」などの理由やティーアップが低い等の「個々の理由」があると思います。

しかし、曲がらない安心かさえあれば「もっと大きなキャリーボールで飛ばす」伸び代があるのではないか?とも感じています。
『QUELOT RE22 BLACK』ドライバーは、そんな伸び代しかないアマチュアゴルファーにとって「安心して使える」モデルかなと感じました。

MUSO『無双 HZM 藍』シャフト

MUSO『無双 HZM 藍』シャフトにも触れてみたいともいます。

今までのMUSOシャフトの中でも、「一番スイングタイプを選ばず」多くのゴルファーが想像する「フレックス通りのしなり」を感じる事が出来るシャフトだと思います。

EI(剛性分布)グラフを見ながら「振り心地」として感じるのは、トップから切り返しにかけて軽量ヘッドを装着しても「意識せずにしなりを感じる」事ができるのでスムースにダウンスイングに入りやすいのが特長です。

「強く速いしなり戻りで飛ばす」と言うよりは、インパクトゾーンで「長く送り出せる」ボールを追いかけるようなしなり戻りを感じました。高い打ち出し角にも関わらず、サイドスピンの少ない弾道になったという事は硬さを感じない中にも中間部の剛性があるという事だと思います。

しっかりした弾道なのに、決してハードさをゴルファーに感じさせずフィニッシュまで振り切れるシャフトのようです。

まずは(60度法で)46.0インチからスタートしてみて、長さの微調整をしてみてはいかがでしょうか?

『QUELOT RE22 BLACK』ドライバーはウェイトコントロールが出来るので、200g以下のヘッド重量調整の中でクラブのバランスがとりやすいのも嬉しいですね。

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